総合診療医は、“正解”を押しつけない医師。だからこそ、患者にとってかけがえのない存在だ。
放送日時

2025年7月13日(日)
21:00スタート
TBSテレビ
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「19番目のカルテ」 公式サイトはこちらからご覧いただけます
この記事にはドラマの内容に関するネタバレが含まれています。未視聴の方はご注意ください
見どころ紹介
第6話で描かれたのは、肺がんステージⅣの患者・辰さん。
「カッコよく死にたい」という彼の願いに寄り添ったのは、総合診療科の滝野先生でした。
テーマは、終末期医療(ターミナルケア)。命の終わりにどう向き合うか、その選択と覚悟が胸に迫る回でした。

終末期医療(ターミナルケア)とは?
滝野先生は「これからの時間をどう生きるか」を考えようとする一方で、
赤髭先生のノートには「過去・現在・未来まで」と記されていました。
終末期医療とは“ただ看取るだけ”ではなく、
短くても残された命とどう向き合うか、
その時間にどんな意味を持たせるかを共に考える医療。
赤髭先生の言葉には、そんな哲学が込められていました。

「ターミナルケア」とは
余命が限られた患者さんに対して行われる医療・ケアのことを指します。
- 病気を根治させることよりも、苦痛を和らげて生活の質(QOL)を保つことを重視
- 身体的な苦痛(痛み・呼吸困難など)の緩和
- 精神的な不安や孤独感へのサポート
- ご家族への支援
- 最期をどう過ごすかの意思尊重
「人生の最終段階で、その人らしく穏やかに過ごせるよう支える医療や介護」
家族と本人の不安
徳重先生は、「ご家族も不安だが、本人もまた不安を抱えている」と語ります。
医師が患者だけでなく家族の心にも目を向けること——それが総合診療科の強みでもあります。
看取る側、看取られる側、どちらにとっても恐れや戸惑いはある。
けれど、その時間を優しく、丁寧に描いてくれたドラマだったと思います。

個人的な感想
正直、心が痛くなるテーマでした。
でも、ラストの辰さんの姿には、不思議とあたたかさや和みがあって、涙の中に静かな安堵を感じました。
「死に方を選ぶ」ということは、実は「生き方を選ぶ」ことでもある。
そう気づかせてくれる、とても深い回でした。
『19番目のカルテ』は、医療ドラマでありながら、人生そのものを映し出してくれる作品。
今回も観終わったあと、心にじんわりと余韻が残りました。
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